僕は限りなく小さくなる。「僕にはできなかったな」。劣等感は梯にはならない。牢にはなる。「牢になるものが梯にならないなんてそんな馬鹿な話があるか」ってそれは君達の持論でしょう。僕の持論がモノを言う唯一の世界なんだ僕のいる子宮に異物を持ち込んでくるな。羊水に波を発てた時点でルール違反です。ただ僕には追い返す四肢がない。柔らかすぎる。未熟児。僕は限りなく小さくなる。僕にはできなかったな。君達が代わりになればいい。僕にはできなかったな。君達にお任せしますね。無生産な僕。無い四肢を必死で動かした春。夏は来ません。僕の誕生日は夏ですね。夏は来ません。誕生しない僕の埋め合わせをしておいてくださるとありがたい。
そんな夢を見ました。

「七夕が誕生日ってね」
「なに」
「ロマンチックな日に生まれちゃったね」

まったくです。恐らく僕に帰結する筈のロマンチックは全て織り姫もしくは彦星に向かい消費されてしまう。だから僕、ロマンチックと無縁なんですよねー。ははは。ついにそんなふて腐れ方を身につけてしまった。そんなのってないよね。

イヤホンなんてしていないのに、イヤホンをしている感覚がして眠れない。遂に無いものまでが生活を脅かしてきた。僕は疲れている。なんて便利な言葉だろう。疲れているから眠れない。疲れているから眠れる。すべてのシチュエーションに当て嵌まるし程度を気にせず使える。いい言葉だ。「恐らく」や「多分」で濁すとか、何時の何処の誰にも当て嵌まる言葉で濁すとかが得意です。いや、濁さないのが苦手なだけでした。僕は頭をあまり使いたくないらしい。早くぼけそう。早くぼけよう。早く、万物から逃げ出したい。しかし全て捨て去る勢いは、ない。僕は一体何が恐ろしくてそんな臆病なんだ。自分がかわいいだけだ。多分、恐らく。

恥をかけば救われる「気がする」。恥の乾かぬ前に恥を塗れば僕は潤ったまま。「気がする」を真実にしてしまう力を、知能を持つ生き物は皆持っています。ね。

120711