朝6:30登校

7:20駅 

今日からまた学校です。朝日を見ながら伸びをします。今日はまだ教科書販売があったり、理系学生向けのオリエンテーションがあったりで授業らしい授業はないはずなので、いくらか気が楽なような、物足りないような浮ついた心地です。

駅に着くと、氷室くんが先にホームいて、空を見ている横顔が見えます。私が声を掛ける前にこちらを見て、リラックスした様子で笑顔を見せます。
「おはよー」
県くんがの姿がないのが気になるところですが、私も挨拶を返します。しばらくすると、もうすぐ電車が来るというところで、県くんがホームへの階段を走ってきました。氷室くんがそれを見て笑っています。電車のくるチャイムの鳴り始める頃に丁度私達に追いついて、膝に手をついて、ぜーぜーと肩で息をしています。
「最悪間に合わなくても、足かけて待っといてあげますよ」
氷室くんが言います。
「バスじゃないんだから……あんま良くないだろ……」
息の整わないまま返事をして、電車に乗り込んでもまだクタクタした様子の県くんを見ていると、どうもあまり彼に運動は似合わないかもしれないと思えてきます。
「ぎりぎりだったね」
「朝苦手……死にそう……」
なんだか目の下のクマが濃い気がします。しんどそうな顔つきです。
「県くんて夜型?」
「夜型……かなぁ」
あくびをこらえた顔をして、県くんが答えます。
「というか、朝と昼がダメなだけ。夜に調子いいってわけじゃない……ねむいわぁ……」
目を押さえて、うーんと声をあげています。
「朝型のひと、ホント得してるよ。朝起きられるだけで、人生ほんと得してるから……」
「斎藤くんて朝型?」
そう私に問う氷室くんは対照的にスッキリした顔をしています。朝は苦手でないのでしょう。

1朝が1番好き。
2起きれなくはないけど
3全然。毎日めっちゃ頑張ってるよ

「正司は朝が一番好きなんだろ」
県くんがちょっといじけたみたいな顔をして言います。
「そですよ。早起きして瞑想してます」
「やば……日の出と共に起きんの?」
「5時起き」
「下手したら俺起きてる時ある」



港里宮駅で氷室くんを別れ、私たちは空いた座席に腰掛けます。


県くんと話していると、通学路の長い坂も1人で登るよりは苦ではありません。

大きい学校なこともあり、離任式で壇上にいるのは知らない先生ばかりだ。

AM 離任式 前校長 含む6名 花が送られる

「知らん先生ばっかどっかいったなー」「ね」「式にいなかったけどさ、ひとり国語の先生、急にやめちゃったらしいな」「若い女性の先生でしょ」「うん。今年俺らそっちになるはずだったけど、それがあって飯沼先生になったんだって」

1働き者だなあ2嬉しいな
喜んでいいのかわかんないけど

新1年生に向けた部活動紹介が講堂で行われるようで、その係にになっているクラスメイト達がLHR中に教室をぬけていきます。プチ自習になった教室がざわざわとし始めます。県くんは眠そうに欠伸をしています。
「ねむい?」
「ん」
「次、理系オリエンテーションだよ」「寝てしまう……」

理系のオリエンテーションがあった。進路についてもかるいはなしがあった。

昼休みは自然と県くんと食べることになります。ちょっとずつよく話す子は増えてきましたが、県くんとお昼を一緒に過ごすのが1番自然で楽しいのです。彼にとっても自然なようです。「Mugimugiの時も思ったけど、小食だねえ。油苦手そう」「おー。俺の敵だわ」「ほっそいし」
「ほっそくないよ」
見てみ、と言ってちからこぶを作るポーズをする
「食べたら教科書買いに行かないと」「先行っといたらよかったな」「間に合うよ」「

13:00教科書販売

教科書販売(昼休み)

物理も興味あるんだけどな」「生物にしたんでしょ?」「生物好きだから」

県君と帰った 氷室君と会った 明日はテストだけど、

県君は嫌そうな顔していた。氷室君は笑っていた。

成績悪くないらしい。

あ、こんにちは。

えっと、いらはくん?

はい

こんにちは。今日はワンちゃん一緒じゃないの?

お家です。

そっか。この前誠一郎くんに会ったよ
そうですか

学校?

ん?

学校帰り?という質問だろう

うん。-学園って学校に通ってるんだよ。

「そうですか。お家は近くですか」

この公園のすぐ近くのアパートに住んでるよ

そうですか。この公園よく来ますか。

うん。よくお散歩に来るし、駅までの行き帰りにも通るよ。

今度遊んでほしいです

いいよ。

いらは二回目